給料が高いけど不幸?価値観が変わる仏教の「有無同然」

給料が高くて困ってる!

そんなことを仮に友だちに言われたら、平穏ではいられないですよね。

しかし実際にそんな人の声が、はてな匿名ダイアリーに公開され、話題になっています。

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給料が高いと、グチが言えない?

投稿者は24歳の女性。激務ですが、その分給料はいいとのこと。

給料は手取りで45万円

相手が50歳の管理職なら、何も思いませんが、24歳の女性と考えると、かなーりいい給料をもらっていますよね…。

だから本人も

だからワープアとか、お金がない若者たちの気持ちがあまりわからない。たまにヤフーニュースで読む女性の貧困も、本当に?創作じゃないの?と思ってしまう。

これもまた人をイラッとさせてしまうようなコメントですが、しかし本音なのだと思います。

うらやましいかぎりですが、若くしてよい給料をもらってるからこそ、の悩みがあるそうです。

それはグチが言えないということ。

「ある月の給料45万だったんだけどちょっときもくない?働きすぎだよね?てかなんでこんな働いてるのかな?」とか話したいけど、友達には間違いなく自慢か何かだと思われるし、両親は同じくらいの給料かもしれないから気まずい。

グチを言ったなら、そのまま自慢のようになってしまい、顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまう。親兄弟にも言えない。。

誰にも言えないストレスは彼女に蓄積されていき、得たお金で散財をしているそう。

よい給料をもらっているとはいえ、これは果たして幸せと言えるのでしょうか。

給料は高くても幸福ではない?仏教の有無同然

仏教では「有無同然」という言葉があります。
昔、学校の四字熟語で習ったことがあるかもしれません。有名な言葉です。

これは有っても無くても同じく然りということで、有る状態であろうと、無い状態であろうと、本質的に苦しみは変わらないという意味です。

すべてのことに言える、とても衝撃的な言葉です。

たとえば不動産。有るのと無いのであれば、どちらがよいか。
それはもちろん有るほうがいいですよね。不動産収入を欲しくない人はないでしょう。
無いから、有るといいなと思って、不動産投資に関心を持って、関連書籍を買っている人は多いでしょう。

しかし、有ったら有ったで苦しみがあります。

不動産ではなく、「負動産」という言葉があります。
一般的には資産になる不動産ですが、負債になることを指して最近言われています。

不動産は価値が必ずしも向上維持するわけではありません。
バブルがはじけたりすれば地価は下がりますし、近隣の状況によって変動しっぱなしです。

別荘地なんて聞くと、あこがれの対象ですが、実態はそんないいことだけではありません。
固定資産税や登録免許税の負担は重く、また不動産取引もうまく進むわけではありません。
その管理に追われ、負債となった別荘地が数多くあるそうです。

「資産」から「お荷物」へ 別荘地に見る土地神話の崩壊:朝日新聞デジタル 「資産」から「お荷物」へ 別荘地に見る土地神話の崩壊:朝日新聞デジタル

これは不動産にかぎらず、恋人や結婚、仕事などすべてのことにおいて言えると教えられています。

異なる幸せの観点をもつこと

今回の給料についても、同じです。
もちろん給料は多いにこしたことはありませんが、給料が多いから万事よいわけではありません。
その分の代償が必ずあるわけです。

有ればいいと闇雲に考えるのではなく、自分の生き方と合わせて、考える必要があります。

ということで、有る無しに関わらず、完全に苦しみから離れきることはできないのです。
違う側面から幸せを考えることが大事です。
仏教ではその新しい観点を教えられているのです。