ばば様の“かっこよさ”とキリの“ウザさ”の元は一緒?NHK大河ドラマ『真田丸』から学ぶ「欲の活殺」

サイト管理人
今年1月からスタートした堺雅人さん主演のNHK大河ドラマ「真田丸」。三谷幸喜さんが脚本を担当することも話題を呼びました。今回の記事では長澤まさみさん演じるヒロイン・きりの“ウザさ”に着目。ばば様との対比から「欲の活殺」について学びます。

こんにちは、YURAです。

毎回楽しみにしているNHK大河ドラマ。今回の「真田丸」も一気に見ようと撮りだめているのですが、ふとネットで“「ウザい役」演じ切る長澤まさみの潔さ”という記事を見つけました。

長澤さんは大河ドラマ「真田丸」でヒロイン「きり(以下、キリ)」を演じていますが、その演技が「ウザ過ぎる」と、以前からネットで話題になっているようです。しかし、「長澤が出る以上はもう見ることはない」とまで言う人がいる一方、「芝居がうまい」「ウザい役をちゃんとウザくやるのって難しい」と高評価する人もあるようです。

一体どんな役なのかとさらに興味が湧き、見てみることにしました。すると確かに反感買うだろうなぁ…と思う場面もありますが、ある意味、とても人間らしい姿が描かれております。

そこで今回は、キリという役を通して仏教で説かれる「人間の姿」についてお話しします。

かっこいいばば様とウザいキリ

時は戦国時代。国同士の争いの中で人質は付き物でした。

真田信繁(のちの幸村)の祖母・とり(以下、ばば様) は「真田家のためなれば」と自ら志願し、滝川家の人質となります。決して若くない体での、この言動はあっぱれです。

しかし一方で、真田家の家臣の娘であるキリはというと、ばば様の世話役として共に行動するよう言い遣ったのですが、「帰りたい」だのなんだの、そのわがままな姿は呆れるほどです。

さらにネットでも話題になりましたが、特に第7話では、キリのウザさが一層強調されました。

その回には、人質のばば様とキリが信繁たちに救出されるシーンがあります。一刻を争うときに、キリは忘れものをしたと引き返します。そんな所を敵に見つかり、信繁たちまで捕まってしまったのです。それなのにキリは反省するどころか、生意気なセリフを言い放って人のせいにします。この回は、キリのウザさに我慢ならなかった方も多いでしょう。

では、かっこいいばば様とウザいキリ、この違いは一体何なのでしょうか。

私たちの言動はすべて煩悩から

ばば様とキリの違いについて深く考察するために、はじめに「煩悩(ぼんのう)」について触れたいと思います。

仏教では、人間は108つある煩悩によって悩まされ、苦しんでいる、と教えられています。

その中でも特に私たちを煩わせ、悩ませるもの3つを三毒といわれます。

  • 貪欲(とんよく)ともいう。むさぼり(必要以上に)求める心。一般的な用語では「欲」
  • 瞋恚(しんに)ともいう。怒りの心。
  • 愚痴(ぐち)ともいう。真理に対する無知の心。

三毒 – Wikipedia

上記のように、三毒は貪欲・瞋恚・愚痴の3つです。

中でも貪欲は、一番はじめに挙げられていることもあり、煩悩の代表といえます。底の知れない「欲の心」が貪欲であり、お釈迦さまは主な欲を5つあげて「五欲」と教えられました。

財欲・色欲・飲食欲・名欲・睡眠欲の五つ。

五欲(ごよく)とは – コトバンク

飲食欲(食欲)とは、食べたい、飲みたいという心。

財欲とは、お金が欲しい、物が欲しいという心。

色欲とは、彼氏彼女がほしい、結婚したいという心。

名誉欲とは、人から褒められたい、悪口を言われたくないと思う心。

睡眠欲は1分でも長く寝ていたい、楽がしたいという心です。

私たちは朝起きてからずっと、この1分この1秒も煩悩で動いています。寝ているときでさえ、睡眠欲という欲が動いているのです。

私たちがいかに欲によって動き、振り回されているか。それを生々しく解説した記事もあるので読んでみてください。

 

上記の記事の通り、私たちの行動を突き詰めていくと、それはすべて欲から出ているのだとわかります。

凡夫(=人間)というふは、無明、煩悩われらが身にみちみちて、欲もおほく、瞋り腹だちそねみねたむ心多く間(ひま)なくして、臨終の一念に至るまで、とどまらずきえず、たえず(一念多念文意)

と書かれているように、人間は欲に満ちている」と教えるのが仏教です

欲の現れた方が違うだけ

そう聞くと「欲に満ちているのが人間?ばば様のように大人な振る舞いができる人は、欲で動いているようには見えない」という声もあるでしょう。しかし、あれも欲によるものだと、仏教では判断します。

人質は辛いものです。キリは人質をやめて早く帰りたい、楽がしたいと自分の睡眠欲を正直に言いますが、ばば様も内心はそう思っています。その証拠に、人質として真田の家から出るときに、できれば真田の家で死にたい、というセリフを残しています

しかし、戦国のおなごとはどういう者かをしっかりわかっているばば様にとっては、名誉欲が睡眠欲に勝り、喜んで行かせていただく、というセリフが出てきたのでしょう

どんな立派な人も欲がない人はありません。キリもばば様も、そして私たちも、同じ欲があることに変わりはありません。キリとばば様の違いは、自分がどうなりたいか、どう思われたいか、という欲の現れの違いだけでしょう

キリはとにかく楽がしたいという睡眠欲を、ばば様は立派な戦国のおなごとして認められたい名誉欲を優先させたのですね。

このことから、私たちはどんなことを学べるでしょうか?

欲を自在に活殺できるように

「どうせ欲の塊なら、自分のやりたいように欲を満たして生きていけばいい」と思われるかもしれませんが、好き放題すればいい、ということを訴えたいのではないのです。

欲に満ち、欲を抑えられないのが人間だからこそ、欲をどう活殺していくかが大切になります

キリのように睡眠欲を優先させれば、真田家にとって大きな損失が生まれます。しかし、ばば様のように名誉欲を優先させれば信繁が名を高めることにつなげられるのです。

欲があるかどうかが、立派な人物であるかどうかの基準にはなりません。欲に満ちている人間ばかりなのですから。全体にとって何が有益かを見通し、欲を自在に活殺できる人こそ、立派な人物になり得るのですね

これは真田家の場合ですが、会社であれコミュニティであれ、組織に属する人には大切な考え方ですね。自分にとってやりたいと思うことでも組織に不利益をもたらすようなことはやるべきではないですし、組織にとって有益なことでも自分がやりたくないと思うことは続けられません。

自分のやりたいことと、組織にとって有益なことをいかに結びつけていけるのかをよく考えていきたいですね。

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