どうも!さすらいのライター、ウッシーです。
今回は20代からの仏教アカデミーのリアルイベント「人工知能×仏教」に潜入してきました。
全4回の連続したシリーズでしたが、それもいよいよ最終回。
20人弱の猛者たちが集まり、会場は異常な熱気に。前で話をするショーンも「やべぇよ…やべぇよ…」とやや緊張の色を浮かべていました。
飛行機に乗りながらも「どうしても参加したい!」とオンライン上から参加した猛者もおり、職業も多種多様。今回はそんなリアルイベントの様子を少しでもお伝えしたいと思います。
第4回のイベント内容をちょっとだけ公開
正直、僕が最初に感じたのは「仏教とAIってなんかつながりあるの?」という疑問でした。
仏教と言えば、約2600年前に説かれた超・伝統的なもの。
かたや、人工知能はここ数年、数十年で長足の進歩をたどっている超・最先端のもの。
一見すると何の関連性もないようにしか思えません。
超伝統的×超最先端。
2つが交わったとき、一体どんな化学反応が起こってしまうのか。
残念ながらすべての内容を紹介することができませんが、イベントの一部分を紹介していきます。
AIの発展で仕事が無くなる?
「AIの発展によって私たちの仕事が奪われてしまう!」
というような発言をよく耳にしますよね。
機械がロボット3原則を無視して、人間に危害を加え始める…といった意味合いで「AIが仕事を奪う」ということが否定的に語られているように感じます。
でも、正確に言えばAIが「仕事」を奪うのではなく、AIによって「職業」が無くなってしまうのだとショーンは語ります。
たとえば、データ入力といった仕事はAIの方がより正確にこなすことができるでしょう。
間違いなく仕事をこなし、文句も言わないAIとミスを連発し、ブーブー文句を言う人間。
経営者からすればどちらがいいかは明々白々で、データ入力はAIに任せるのは当然の帰結です。
この現象はAIの進歩とともに様々な分野で起きていくでしょう。
AIによって今ある職業は確実に、そして急速に姿を変えていくことになります。
では、これからの時代、僕らはどんな「仕事」をするべきなのでしょうか。
有用性から至高性にシフト
ここでキーワードとなるのは「至高性」という考え方です。
「至高性って何のことなん?」とはてなマークが飛び交っていましたが、ショーンが丁寧に解説してくれました。
「至高性」という概念は「有用性」という考えを理解すればおのずと見えてきます。
「有用性」というのは、簡単に言えば「役に立つ、生産性がある」ということです。
例えば、社会の発展に役立つ技術や発明はまさに有用性が高いものです。
これと対比されるのが「至高性」という考え方。
「至高性」というのは、「それそのもので価値がある」というものです。
しかし、「役には立たない、生産性がないが何か面白いもの」でもあります。
たとえば、100m走というのは多くの方が熱狂するスポーツではありますが、冷静に考えるとよくわからないものです。
ただ速さを競うのであれば人間はチーターに負けますし、速く移動したいなら自動車に乗ればいいのです。
それなのに、多くの人が100m走という競技に熱狂し、魅了されている。
社会をより発展させるものではないけれど、100m走は「価値があるもの」なんです。
これはいかにAIが発展しても無くならないものでしょう。
だから、これから有用性の高い仕事がAIにとって変わられるとしても、至高性が強い仕事は続いていくのです。
最も至高性の高い仕事とは?
では、もっとも至高性の高い仕事とは何なのでしょうか。
ショーンは、それこそお釈迦様の行った仕事だというのです。
お釈迦様は畑を耕して農作物を生産するわけでもないし、なにか科学的な進歩に貢献したという人ではありません。では、何がお釈迦様の「至高性」なのでしょうか。
それはお釈迦様が「何のために生きるのか」を伝えていったという点にあります。
「何のために生きるか」と質問された時、僕たちが思い浮かべるのは「お金を稼いでいい暮らしをするため」とか「出世して温かい家庭を築くため」、「自分の夢を叶えるため」などといったことでしょう。
でも、これは「有用性」に依存した価値観です。
ちょっと想像してみてください。
あなたは治らない病気にかかり、ベッドからは起き上がれない。
たまに見舞いに来る家族も、冷たい態度で自分は厄介者扱い。
そうなったらどうでしょうか。
「今まで思い描いていた幸せは全部実現できなくなってしまった。」
「生きていても、その分つらさが増すだけならいっそ…」
希望を失い、最悪の選択を考えるようになるのではないでしょうか。
しかし、お釈迦様の教える「何のために生きるか」の答えとは、病床に伏したときであっても「人間に生まれてきて本当に良かった!!」と喜べるものなのです。どんな状況・状態でも「人間として生きていることが自体が幸せ」というのはまさに「至高性」の極み。
そんな教えが本当にあるんだ!と伝えていくことこそ、これから求められていく「本当の仕事」ではないでしょうか。
いくら世の中が便利になってAIが浸透しても、「何のために生きるか」の答えをみんな求めているのですから。
潜入してみた感想
全4回開催された人工知能×仏教。
毎回リピートしている方も多く、長野からやってきたり出張先からオンラインで参加したり…と参加者の本気度もものすごいものでした。人工知能×仏教はこれで終了ですが、今後はどんな切り口から仏教をわかりやすく解説してくれるのだろうかと僕もワクワクしてきました。
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