今日から冬コミケ!!2020年問題も話題のコミケが今年もスタート
今日から腐女子にとって欠かせない年末行事・コミックマーケットがスタートですね。
2020年のオリンピック開催に伴うビッグサイト問題にも動きがあり、今年はさらに注目度が高くなっているコミックマーケット。
筆者は遠征費が無く今年はどうしても参加できず枕を涙で濡らしていたのですが、心優しい友人が私の分をおつかいしてくれることになり、自宅で友人の戦いを応援しているところです。
私の周囲も今年は参戦できなかった人が多かったのですが、そんな仲間との会話でこんなやり取りがありました。
「今年も1年充実した腐女子生活にしてくださってありがとうございました!」
「こちらこそ私の萌えトークをいつも聞いてくださる皆さんが癒やしでした!」
「来年もどうぞよろし腐!!」
「それにしても腐女子は煩悩が多すぎて801あるんじゃないかと思います」
「801wwwwww」
「除夜の鐘じゃ消せなさそう…」
「いやもう腐女子って煩悩でできてるから、除夜の鐘聞いたら消し飛ぶんじゃないかと思いますwww」
腐女子って?801って?意味の分からない方に簡単に解説
以前お話させて頂きましたが、「腐女子」とは「ボーイズラブ」という男性同士の恋愛を愛する女性のことです。
こちらの記事でご紹介しているツイートでもあるように、今日から開催されているコミケにも多くのサークルさんで「ボーイズラブ」同人誌の漫画や小説が頒布され、会場内で収まらずシャッター外まで長蛇の列が形成されるサークルさんも多々あります。
ちなみにコミックマーケットにおけるエロの割合は全体の二割です。少ないなと感じた貴方、これが現実なのです。
貴方はたった二割のエロのみに向かっている故に気付かないのです。
ちなみに追記しますが、一般向けは全体の三割です。
じゃあ残りの五割は何なんだですって?ホモです。
※ホモという表現自体は差別用語ですが、ここでは腐女子向けサークルのことを指していますので原文のまま掲載させて頂きます。
普段から私の記事を読んでくださっている方は既知かもしれませんが、私も腐女子歴15年の筋金入りボーイズラブ愛好家です。
近年は赤ブーブー通信社さんやスタジオYOUさんによる同人誌即売会に腐女子層が流れている傾向はあるようですが、コミケもまだまだ腐女子の勢いは現役。
その情熱や購買力はアニメや漫画などのサブカルチャー業界に大きな影響を与えるようになっています。
腐女子の煩悩はホントに801個ありそう!?煩悩のままに「萌え」を求めるその生態はまさに煩悩でできている
社会のごく一部のニッチな層でもなくなってきた「腐女子」。
お盆と年末は欠かさずコミケ!という方も少なからずあります。
最近は通販で購入される方も多いですが、コミケで購入できた方は、大量のボーイズラブ同人誌とともに大晦日帰路につき、同人誌をニヤニヤしながら読んでいるうちに除夜の鐘が鳴る年末がよくある風景。
年末年始でなくても、毎日学校や仕事が終わればTwitterやpixiv(イラストや小説を投稿するSNS)をチェック。
お気に入りの作家さんのボーイズラブ作品が更新されているかチェックし、帰宅後は最近萌えたボーイズラブについて仲間とSkypeで語り合ったり、同人誌をニヤニヤ読んだり…という生活が腐女子にとっては至福の時間です。
こんな生態を見ていると、冒頭に紹介した腐女子仲間さんたちとの会話で出てきた
「それにしても腐女子は煩悩が多すぎて801あるんじゃないかと思います」
というのも、たしかにありそう!?という感じもしてきますね(笑)
ちなみに何故801なのかといいますと、最近の若い腐女子の方はあまり使われませんが、ボーイズラブのことを「やおい」というからです。
やおいとは、男性同性愛を題材にした女性向けの漫画や小説などの俗称(この意味では、やおいよりボーイズラブが近年よく使われる)。
「やおい」の音を数字で表すと「801」になる訳です。
そして授業中や仕事中以外の全ての時間を「やおい」に費やさんばかりの「推しカップリング」への愛で生きる毎日はまさに煩悩でできているかのよう。
勉強も仕事も、余暇にボーイズラブに浸る楽しみがあれば一層真面目に取り組めるのですから、本当に腐女子の生活はボーイズラブ中心といえるほどです。
もちろん人によって個人差はありますが、筆者はボーイズラブに浸れる時間が一番の心の栄養になります。
腐女子の仲間同士でも出てくる「煩悩」とは?その本当の意味
「煩悩でできている」と実感する声もあるほど、煩悩の強さを感じることの多い腐女子の生活。
その煩悩とは、私たちを悩ませ煩わせるもので、どんな人にも108あると仏教で説かれています。
腐女子でも、無趣味で仙人のような生活をしている方でも108なのです。
冒頭の会話にも出てきた除夜の鐘が叩かれる回数も煩悩の数と同じ。
諸説ありますが、今年一年悩まされてきた煩悩を払い、清らかな心で新年を迎えようという意味を由来とする説が有力です。
しかし実際には煩悩は除夜の鐘で払っても消えることはありません。
除夜の鐘が鳴り終わってもボーイズラブ同人誌を読んだりTwitterのタイムライン鑑賞をやめられない私たち腐女子の生態からもそれは明らかな事実でしょう。
そして腐女子が特に感じることが多い煩悩といえば「推しカップリングの漫画や小説が読みたい!」「推しカップリングについて語り合いたい」という欲の心。
欲の心は煩悩の中でも特に私たちを悩ませ煩わせるものの一つで、私たちは限りある命で永遠に満たされることのない、キリのない欲を満たそうとして苦しんでいると仏教では教えられています。
たしかに「A✕Bもっと増えろください」という欲は、どれだけ人気のカップリングにハマっても消えることはなく、A✕Bの同人誌を買いに行ったコミケで列に並ぶも完売してしまったときはその欲が満たされず、本当に苦しいものです。
また私たち読み手の腐女子だけでなく「神」と崇められるような人気のボーイズラブ作家さんも決して常に幸せいっぱいではないでしょう。
描きたい「萌え」を形にして頒布するまでには仕事の後に夜なべして原稿をし、締め切りに間に合わせ…と、時間との戦いという苦しみと戦いながら同人誌を作っておられるのです。
凡夫というは、無明、煩悩われらが身にみちみちて
欲もおほく、瞋り腹だちそねみねたむ心多く間(ひま)なくして
臨終の一念に至るまでとどまらず消えず絶えず
という一節が仏教の書物にありますが、腐女子人生、本当にこの言葉を実感するばかりと思います。
「臨終の一念に至るまでとどまらず消えず絶えず」ですから、死ぬまでこの煩悩は108より減ることも消えることもない。
まさに冒頭に紹介した友人の言葉にある「煩悩でできている」のは私たち人間の真実の姿なのです。
そして仏教には「煩悩即菩提」という言葉もあり、そんな煩悩に振り回されて一生が終わる私たちがそのままの姿で幸せになれる道が説かれています。
実は仏教用語が多い!?腐女子ライフで近年使われる口癖
「A✕Bまじ尊い尊み…合掌」
「萌えすぎて入滅」
「ありがとうございます◯◯先生!†┏┛墓┗┓†」
「萌えすぎて五体投地しました」
これらは、最近Twitterで腐女子が使う言葉として見かけるもの。
煩悩に振り回される我が身を実感することが多いせいか、腐女子の使う言葉に近年よく仏教用語をお見かけするようになりました。
一昔前は「萌えすぎて吐血」というような表現をよく見たものですが、最近はこういう表現が多くなりTwitterでもこんな呟きが。
昔の腐女子はよく(吐血)してて、ちょっと前の腐女子は†┏┛墓┗┓†作ってて、
最近の腐女子は拝んでるのに1つのストーリーがあったことを気づいてしまった。
自分の心に溢れる煩悩を実感することが多いからなのかは分かりませんが、口癖として自然に仏教に関する言葉を使っている腐女子さんも増えてきました。
私たち腐女子が普段使っている何気ない仏教用語の意味を、これからも少しずつお伝えできたらいいなと思います。
除夜の鐘の回数については、こちらの記事にも詳しく書かれていますので、読んでみてください。