朝晩の冷え込みが厳しくなり、鍋やおでんを食べないと冬は越せません!
白菜にキノコ、人参、肉、水菜…野菜たっぷりの鍋は健康的でいいですよね。
しかし、野菜価格の高騰が気になるところではないでしょうか。
野菜の高騰は9月頃から続いており、天候不順が一番の原因になっているようです。
例年より遅くに発生した台風や秋雨前線の停滞によって日照不足となり、野菜の生産に影響がでました。
今回は野菜高騰によって生じた問題、「あさイチ」の野菜高騰への対策特集で寄せられた一通のFAX、そこから知らされた仏教精神をお話しします。
野菜高騰による影響 給食中止を検討する事態に
三重県鈴鹿市では、日照不足による野菜価格の高騰から給食会計の運営が厳しいとして、市立小学校30校と幼稚園13園で給食を今年度中に2日間中止することを発表していました。
しかし批判も多く、中止の方針を撤回し、給食の提供を続ける考えを示しました。
食材の確保については、食材を調達する方法の見直しなども検討する、とのことです。
愛知県ではホウレンソウを小松菜に替えるなど献立を一部変更しているところもあるそうです。
岐阜県の岐阜市教委によると、9月給食費予算は1食あたり小学生1人250円ですが、実際は262.24円かかり、中学生は予算298.88円に対し303.73円と高くなっています。
岐阜県も愛知県と同様、カレーの牛肉の量やデザートの回数を減らす、ホウレンソウの代わりにモヤシや白菜を使うなどの対策を検討しているようです。
野菜高騰への裏ワザを紹介した「あさイチ」に送られた一通のFAX…
野菜高騰ゆえに、どうしたら安く買えるか、毎日の食事はどうしたらよいか、悩みが多いです。
NHKの情報番組「あさイチ」では家計を助ける裏ワザとして、冷凍野菜を使った料理の特集をしてました。
それは旬の安い時期に大量に仕入れて冷凍加工するため安い上、冷凍技術の発達により美味しく食べれるという冷凍野菜の特集でした。
なるほどな!と思い、メモを取って実践する人が多いのではないでしょうか。
少しでも家計に影響がないように、この野菜高騰時期を乗り越えるため、なんとかいい解決策はないかと考えます。
そんな中、同番組宛に一通のFAXが送られてきます。
その内容とは…
私は野菜農家です。天候不順で収量が上がりません。値段は上がっていきますが、ギリギリでやっています。
こういうときに“野菜は買わないで”という特集をやられて野菜が売れなくなると、生活が立ち行きません。
普段より高くして申し訳ありませんが、できれば野菜を買ってください。
という野菜生産者からのFAXでした。
野菜高騰は生産者にとってこそ死活問題
確かに野菜高騰は、消費者にとって大きな問題であります。
しかし生産者にとっては更に大きな問題だと気づかされました。
大切に育てきた野菜が、たった一度の台風でほとんど台無しになり、収穫できた数少ない野菜が価格を理由に買ってくれないとなると、生産者にとっては、死活問題になってきます。
上記の記事のライターさんと同じように、私も自分の生活のことしか考えていなかった、と反省させられます。
自分のことを考えることも大事ですが、相手のことも考えられる人になりたいと思いました。
この野菜高騰の問題を通して、私が学んでいる仏教の「自利利他(じりりた)」という言葉を自然と思い出しました。
自利利他とは、相手の幸せを念じて行動するままが、自分の幸せにもなる、という仏教の基本理念です。
野菜高騰のことに当てはめるなら、少し高いけど野菜を買うことで、生産者の生活を助けることができますし、自分も冷凍野菜よりも新鮮で美味しい生野菜食べられて健康になる、ということですね。
まさに相手が幸せになるよう努めることで、自分も幸せになれます。こんなに素晴らしい相乗効果はないですね。
野菜高騰を通して、利他行(相手が喜ばれる行為)を実践していきたいと改めて強く感じました。