「おそ松さん」の初の大型展示イベント「おそ松EXPO」が、来月、東京、大阪、愛知、福岡の4大都市で開催決定。
宇宙をテーマにしたモニュメントや展示物が数多くお披露目、おそ松ワールドをたっぷりと楽しめる内容になっています。
プレリクエスト抽選先行もスタートされ、私、獄上も早速エントリー、昨日チケットが当選したので参加してきます。
大型イベントの開催でまだまだファンの熱がおさまらない「おそ松さん」。
今回はそんな「おそ松さん」のヒロイン、トト子ちゃんの苦悩から学べることを解説していきます。
※7月29日には超絶可愛いトト子ちゃんがジャケット、Blu-ray&DVD「おそ松さん 第七松」が発売!
チヤホヤされたくて生きてる!ゲスの極みヒロイン、トト子ちゃん
弱井トト子は「おそ松さん」のメインヒロイン。
外見は可憐な美少女なのですが…
六つ子をボディーブローでぶっ飛ばす等、勝気で暴力的な行動が目立ちます。
トト子ちゃんの常軌を逸した行動は列挙にいとまがないですが、言動や性格が非常に分かりやすくまとめられている非公式解説書があるのでご紹介します。
大人になったトト子は、アイドルになりたいという野望を持っていました。
そこでトト子はチョロ松をマネージャーに迎えてデビューライブを開催。
集まった観客の前で歌と踊りを披露しましたが、衣装は魚の着ぐるみで歌詞も「人類みなえら呼吸~」と絶望的なまでにセンスがありません(第4話)。
(中略)
ライブにやってくるお客さんはついに6つ子だけになってしまいます(第8話)。
普通の人であれば、ここで自分が何か間違っているのではと反省するはずですが、トト子はひと味違います。
マイクを地面に叩きつけると「このがきゃぁ~」とキレだしたのです。さらに彼女の口からアイドルを目指している理由が明かされましたが、そのどれもが
「歌は好きじゃないけどチヤホヤされたい」
「SNSで他人より上の人生歩んでますアピールしたい」
「ようはミーハーなのよね」
など、直情的でゲスいものばかりです(第8話)。
このように、近年まれに見るゲスの極みヒロインとして爆走中のトト子ちゃん。
なぜ6つ子たちは、こんな自称超絶可愛いヒロインを一途に思い続けられるのか、不思議でなりません。
(「おそ松さん徹底分析~6人全員ニートですが何か?~」第4章「6兄弟を囲む人々」)
チヤホヤされたくてアイドルをやり、六つ子を利用しまくる美女、トト子ちゃん。
世界には数え切れないほどのアニメ作品のヒロインがいますが、ここまでゲスの極みなヒロインはいないのではないでしょうか。
ただ、トト子ちゃんの自分の欲望に正直過ぎる所はファンの共感も呼び、愛されてもいます。
一松役の声優、福山潤さんも
見た目はかわいいのに開けっぴろげな性格がいいですね。
でも外見と内面とのギャップなんてものを感じさせないくらい、明らかに本性を剥き出しにしていて(笑)。ヤバい女性ですが、僕も六つ子同様にそこがかわいいなと思います。
(「おそ松さん 第四松 初回限定特典特製ブックレット『誌上コメンタリー松コメ その7』」)
とコメンタリーで語っておられます。
そんな、欲望を満たすために周囲を引きずり回して生きているトト子ちゃんに人生最大の苦難が訪れます。
それが今回ご紹介するエピソード、第24話「トト子大慌て」です。
チヤホヤされた~いトト子がぶつかった人生最大級の苦悩
ある日商店街を上機嫌でスキップしていたトト子ちゃん。
トト子「うふふ、あはは!私はトト子!見ての通り超絶可愛いの~~!庶民とは違うのよね~!!だってだって~」
肉屋の主人「おー!トト子ちゃん今日も可愛いね~~!!」
たばこ屋のおばあちゃん「はあー!さすがアイドルさん、ようできたお顔じゃあ」
トト子「ねぇ~~!?みんな言うでしょ~!?チヤホヤされるの、だ~い好き~~!!うふふ…ぎゃっ!!」
チヤホヤされ、ご満悦だったトト子ちゃんは何かにぶつかります。そこには大きな人だかりが。
撮影スタッフ「すみません素人さん、今からホンモノのスターたちがドラマ撮影するので、ここから先に入らないでください、素人は。」
肉屋の主人「あれま!ホンモノの芸能人!」
たばこ屋のおばあちゃん「ひゃ~レベルが全然違うのお!」
魚屋を営む家に帰ったトト子ちゃんは、鬼の形相で魚屋の地下に並べられていた大きな冷凍マグロをサンドバックのように殴り続けていました。
ふと我に返ったトト子ちゃん。
何故自分が冷凍マグロを殴っていたのか分からないまま、気を取り直して再び街へ繰り出します。
トト子「ふーん!いいもーん!私もこれからファン増やすんだもーん!!…ん?」
トト子ちゃんはライバルの地下アイドル、橋本にゃーに遭遇します。
橋本にゃーは三男のチョロ松が熱心に追いかけているアイドル。
「1000年に1人の逸材」と言われるアイドル、橋本環奈さんが名前の由来と思われますが、由来になった方同様、大変可愛いルックスです。
そんな橋本にゃーはキャリーバックに荷物をまとめていました。トト子ちゃんは見下したような笑みを浮かべながらこう言います。
トト子「荷物まとめてんの?引退するのお前?」
橋本にゃー「そ、お前には言ってなかったけど、結婚することにした」
トト子「!?…結婚…!?」
イケメン「どーも!結婚相手の、今ネット事業でかなり儲かっている者です。さ、にゃーちゃん、そろそろ飛行機の時間だ」
橋本にゃー「にゃー!!じゃあな弱井トト子!!地下アイドル、せいぜい頑張れ」
呆然とした表情で橋本にゃーと別れた後、帰宅したトト子ちゃんはさらに恐ろしい形相で、冷凍マグロをサンドバックにしていました。
同期の結婚・出産・入学式報告によりトト子ちゃんさらに…
再び外出したトト子ちゃん。
トト子「ふーんだ!いいもーん!!私だって下を見ればまだまだ勝ってる相手いるもーん!!」
そこへ、化物のような前衛的な容姿をした「ブス美」が現れます。
どうやらトト子ちゃんの学生時代の知人のようです。
そのブス美が…
ブス美「子ども産んだの!抱いてあげて~~
後ね、他にも結婚した人いて~子ども産んでて、そろそろ入園式で~家買った人もいて~休日は家族で旅行にも出かけて~」
自分とは比べ物にならないくらい顔面偏差値の低いブス美に、子どもが生まれたと報告され、彼氏すらいないトト子ちゃんは固まってしまいます。
さらに…
ブス美が取り出したスマホ上のFacebookには、デス代、ドキュ江、デブ代…と酷い名前のトト子ちゃんの同級生たちが、夫や子どもと幸せそうに写真を撮り、投稿していました。
帰宅したトト子ちゃんは、今までより一段と激しく、冷凍マグロをボコボコにしていました。(冷凍マグロはお店の売り物だと思うのですが、良いのでしょうか…)
何故トト子ちゃんは冷凍マグロをボコボコにしてしまうのか!?
我に返ったトト子ちゃんは、泣きながら両親に訴えます。
トト子「え~~ん!!!え~~ん!!何か最近変なの~!!
気付いたら冷凍マグロをボコボコにしてるぅ~~!!」
自分の中に渦巻くモヤモヤとした感情の正体が分からず、途方に暮れるトト子ちゃんは両親に相談。
そんな彼女に、トト子ちゃんのお父さんは一言でその原因を言い当てます。
お父さん「トト子、それは嫉妬というやつだ。」
トト子「嫉妬?」
お父さん「ねたみ、そして、そねみ。」
トト子「なあに?それ?」
トト子ちゃんはこれまで、自分をチヤホヤしてくれる六つ子たちに崇められ、周囲の人間は何でも自分の欲望を叶えるために奔走してくれていました。
しかしある日、いつでも解消できていた欲の心が満たされなくなります。
しかも、有名芸能人や橋本にゃー、ブス美には当たり散らすこともできません。(六つ子にはいくらでも当たり散らせますが)
欲の心が満たされず、怒ることもできない相手に対して起こるのが嫉妬の心です。
仏教では、そんな嫉妬心を「愚痴」といいます。
このシリーズをこれまで読まれてきた方ならピンときたかもしれません。
トト子ちゃんのお父さんも、さすがトト子ちゃんを30年近く育ててきただけあって、すぐに娘を苦しめている原因が「ねたみ、そねみ」の愚痴の心だと分かったようですね。
さて次回は、
トト子ちゃんが特に強い「愚痴」の心を燃やした「Facebook」を切り口に、私たちも苦しんでいる「ねたみ、そねみ」の愚痴の心について、嫉妬心が分からなかったトト子ちゃんにも分かるように、さらに詳しく解説していきます。