日頃から読み慣れない経営の本を読んでは実践を繰り返し、失敗を繰り返しているナッチョです。
最近は、ようやく芽が出てきたかな?というタイミングで専門家から指摘を受け、辛酸を嘗める毎日を送っています。
新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解除になった今もなお、人に会うのが億劫になったり、物流が滞っていたり、自分の思い通りにならない環境が続くとなおさらです。
成果が出ない日や思い通りに行かない日が続くと、やることなすこと嫌になり、思わず「自分の価値ってなんだろう?人生って辛いことばかりだ…」と考えてしまいますよね。
私も思わず、試しては先輩に叱られていた船上生活を思い出します。
今回は、誰しもが経験のある「辛い」の本質について、海での実体験を元に共有していきます。
人が成長する環境は、いつも苦労が絶えない
私は船員として働いてきた7年間の内、はじめの1年間は新人船員として過ごしました。
当時は仕事をしても要領よく覚えられないのが、私の悩みでした。
先輩船員から見ても顕著だったので、業を煮やす存在だったと思います。
一般的に「仕事が出来ないヤツ」のレッテルを貼られてしまうと、たとえ間違った行動をしなくても噂だけで人を判断されることがあります。
おそらく海だけではなく、陸上の一般企業でも同じことが言えるのではないでしょうか。
船の場合は、閉鎖的な上に新しい話題も乏しいため、人の噂話や悪口で盛り上がる傾向があります。
1日も経てば起こった事象から大きく逸脱した、でっち上げの話が船内で蔓延していることも多分にあるのです。
船内で新人が孤立する事例はとても多く、純粋に成長したくとも環境的に応じてくれないケースが発生しやすいといえます。
私も随分と苦しめられました。
でも毎日なにかしらの発見を見出して成長を感じましたし、「辛いけれど逃げ出すにはもったいない」と思って打ち込んでいたのは確かです。
辛い状況こそ、努力を怠らない
新人船員の私は当時、仕事で叱られ、プライベートでは囁かれ、夢や目標を語ればへし折られる現実に疲弊していました。
何を言っても、何をやっても裏目に出る毎日。
やることなす事うまくいかず、自分は本当にダメな人間だと思って過ごしていました。
自分にできることは先輩が納得した仕事をする他ありません。
「仕事で結果を残せれば、きっと先輩の見方も変わってくるだろう。」
そのように踏み込んでから、思考を変えて仕事を覚えるように心掛けました。
本来休む時間を削って現場に出ては、先輩から仕事を教わり、時には技を盗んで自分のものする方法です。
昇進に燃えていた当時の私は焦りを感じていたこともあり、四面楚歌の状態から必死に仕事を覚える努力をしました。
行動した甲斐もあって、1ヶ月ほど期間が経つと周りの評価が徐々に変わり、進んで仕事を任されるようになりました。
どんなに辛い状況でも、正しい方向に努力をし続ける。
結果を生み出せば、周りの評価も変わる
私は見習い期間を通して、このように悟ることができました。
生きること自体が辛いことの連続
「辛い」とは職場だけに留まらず、学校や家庭内でも当たり前に感じることがあります。
「人生から辛いことを無くすことは出来ない」ということです。
仏教では一切皆苦といいます。
この世のすべてが、結局はすべて苦であるということ。
つまり、私たちが人生上、起こるすべての出来事や存在は「苦」そのものであるということです。
中には自分を幸せにする事象もあるかも知れません。
しかし永遠に作用し続けるわけでもなく、むしろ、いつか訪れる別れに悲しむのではないでしょうか。
残酷なほど、私たちの思い通りにならないのが「この世」です。
新型コロナウィルス、努力をしてもすぐに芽が出ない現実、環境によって左右される自分の心…
まさに今、私たちを取り巻く環境も「苦」ではないでしょうか。
逆に「生きる自体が苦である」ことを予め把握しておけば、用意周到に物事を進めることができます。
「辛い気持ちを無くす」ことを考えるのではなく受け入れて、この世の中を哲学していきましょう。
今後も海×仏教の記事を書いていきます。
興味のある方はぜひチェックしておいて下さい。